伝統建築
伝統的工匠
伝統建築 > 伝統的工匠 > 指物師
指物師

指物師

指物師とは、家具職人のことをいい、箱、長持、机、椅子、たんす等、板材をさし合わせて組み立てる職人のことです。
指物大工、箱大工ともいいます。

for English
目次
指物
指物師の歴史

現代の指物師

指物

指物(さしもの)とは、釘などの接合道具を使わずに、木と木を組み合わせて作られた家具、建具、調度品などの伝統工芸品の総称の事です。また、その技法のことを指す場合もあります。
「物指し」を用いて細工するから「指物」と呼ばれ、細工、加工、組み立て、を行う職人を「指物師」といいます。

 

指物師の歴史

奈良時代

日本における、木製品の歴史は古く、奈良時代の遣唐使の時代にまで遡ります。
遣唐使が持ち帰った木製品の中に、日本には無い珍しい木を使った木製品などがありました。
この木を唐の木(トウノ木・カラ木)と呼んだのが、始まりと言われています。
また、唐木を加工する職人も、帰化人などに限られていました。
現在では、正倉院の遺品により知ることができます。
細密彫刻を施した儀礼用の物差し、琵琶などが 正倉院に遺されています。
このように、指物技術は寺院建築の一部、又は、製品の部分的装飾に用いた程度でした。

平安時代

京都の宮廷が使用する儀礼用の物差しや箱物類、寝殿造りの一部や装飾等に、用いられていました。
当時、儀礼用の物差しや箱物類等は、大工職の手で作られていました。

大工職

「大工」とは、奈良時代の律令に定められた木工寮の最上位者の官名です。
平安時代になると、建築需要の変化から、朝廷に属さない建築職人が出てきました。
やがて、建築職人は、「座」、「木工座」という集団を結成しました。
「木工座」は、大工、権大工(引頭)、長(オトナ)、連、の4階層に分かれ、大工は「大工職」としてこれらの集団を組織しました。
大工は世襲が認められ、大寺社は、専属の木工座を持ちました。
そして、「座」を統率する、大工の棟梁が生まれました。

室町時代

専門の指物師がこの頃に生まれました。
室町時代以降、武家生活の中で、棚類、箪笥類、机類の調度品が増え、また、茶の湯の発達に伴い箱物類など指物への需要が増えてからの事と言われています。
こうした指物師は、建具職、宮殿師(くうでんし)、宮大工、桧物師(ひものし)、曲物師などともに大工職から分化していったものでした。

安土桃山時代

茶道の勃興と相俟って唐木の使われる量も増し、書院造りの一部や座敷の一部は勿論、茶華道具の一部にも使われるようになり、人々に唐木が認められて、その製品が愛玩されるようになってきました。

江戸時代

将軍家、大名家などの武家用、徳川中期以降台頭してきた商人用、そして江戸歌舞伎役者用(梨園指物)として多く作られ、今日に至っています。
桑、欅、桐など木目のきれいな原材料を生かし、外からは見えないところほど技術を駆使し、金釘打を施したりしないで作られる江戸指物には、職人の心意気が感じられます。

江戸指物は江戸で発展したため、武家や町人・商人が用いる事が多かったようです。
そのため過剰な美しさは廃して、淡泊な木目に渋味をもつ漆塗りを施し、素材の木目の美しさを活かしている事を特徴とします。

 
広告